神奈川から来られたという方と、お話をしながら表参道を登り、
尾根に出ると、夜明かし峠の先に二の鎖元への登りと小屋と、
三の鎖元の小屋と三の鎖が、真正面に見えてきました。
土小屋からの登山道からだと横から近付いていくかたちなので、
こんなにババーンて感じには見えません。
なおも神奈川からの方と話をしながらじわじわと登り、11時20分頃、
二の鎖元の鳥居に到着~。
わたしは本日は二も三も鎖をかけますので、少し調子を落ち着かせてから
二の鎖の下へ。神奈川からの方は、巻き道を登るということでした。
二の鎖の下で、ストックをザックに括り付け、いざ、鎖に手をかけようとすると、
65mの鎖の真ん中よりちょっと下あたりで、男の人がこっちを見下ろし、
「すいませんが、その辺に、靴は落ちてませんか?」
と言う。 へ?靴を落としちゃったの?
なんかさっき、あ、何か上から落ちてきたよー、って別の女性が言ってたけど、
靴かい!
だけど、あ~ぴょんがいる地べた辺りには見当たらない。
もう一段上の岩の上にでも引っかかってるのかなー、、って思うけど、登ってみて
もしなかったら、また下に下りて探してあげなきゃいけないのか?
って思って、そりはちょっと困るから辺りをきょろきょろ見回す。ないよー。
だけどいつまでも脱げた靴探しに付き合ってあげるほどの余裕はないので、
上になけりゃああとはご自分で探してよね、、と思いながら一段上の岩に登ったら、
あった。裏向きで、岩の小さな窪みに引っかかってた。
男性は、身を乗り出して、
「せっかくここまで登ってきたから、そこまで下りるのはもったいないので
投げてくれませんか?」
と言う。投げてって、そりゃーあんた、もし投げ損なって受け損なったら、
結局あなたかわたしかのどちらかが降りていかなきゃいけなくなるやん。
あ~ぴょんの方が下に近いから、たぶんあ~ぴょんが
下りていくことになるっしょ?
そんなのはカンベンだし、靴の片方ぐらい持って登れるって。
「そこまで持って行ってあげますよ。」
ものの十数秒で手渡し完了。
「いやあ、せっかく石鎚山に来たんだから、鎖を登らなきゃ意味がないと思って
登ってみたけど、靴が脱げてしまって…。大変だー、ここは。
石鎚は初めてですか?」
初めてじゃね~って。「20回ぐらいになります。」と言っておいた。(ほんとです。)
その男性は、マジックテープで締めるタイプのその運動靴を履き、
再び、「いや~大変だ、ここは、、、」とつぶやきながら鎖を登って行かれました。
あ~ぴょんも、久しぶりに二の鎖をかけて、途中の岩の出っ張り部分の
攻略にちょっと「え~と、、、」と考える場面を懐かしみながら登りました。
二の鎖を登ると神奈川の方が巻き道を登って来られたのが見えて、
三の鎖はその方も、「せっかくだからやっぱり登ることにします。」
と言って登られました。
三の鎖は取り付きがほとんど垂直だけど、技術的には難しくないように
思います。が、とにかく筋力を使う。最初のうちはグングン登っていけるけど、
途中からキツクなってくる。それは腕よりむしろ、ふくらはぎとか足の筋肉の方だ。
こういうのはやっぱり基本的には男性の方が強いんだろうな。
そのとき、あ~ぴょんを先頭に、図らずも女性4人が三の鎖に取り付く図が
出来上がっておりました。
がむばって登りきると、ちょうど頂上社でお昼のお祈りが始まっていて、
あ~ぴょんは『祓詞』を後ろで一緒に受けさせてもらいました。
弥山で写真を撮って、天狗岳へ向かいました。今日は足場も乾いているので
気をつけなきゃいけないところを気をつければ、あまり恐い場面もなく到着。
職場でお昼ご飯を食べているだろう友人に、「着いたよー。」と電話。
眼下には登ってきた夜明かし峠やら、
緑の山の上に成就社が見えます。
その成就からの道で、わたしたちの少し後を登ってきていた女の子がいて、
途中から少し離れてしまってましたが、その女の子が天狗岳まで登って来たので
ああ、がんばったねーって、嬉しくなってしまって思わず声をかけてしまいました。
再び弥山に戻って、頂上山荘でコーヒーを入れてもらってくつろいで、
午後1時過ぎに土小屋へ向けて下山開始することに。
神奈川からの方は、どうやら天狗岳へは来ずに下山した様子です。
ザックを担ぎなおしていると、頂上社の神官さんが、「こんにちは。お気をつけて。」
と声をかけてくれました。白い着物と紫の袴姿がまぶしいにゃー、、って、
いつも思います。来るたびに居られますが、いつ下山してるの?
今、石鎚山の登山道は、土止めの横木などを新しいものに替え、打ち直しを
してくれています。特に土小屋からのコースは以前に比べて、
上から崩れてきてる箇所が増えたなあ、、って思います。
長い木道が組まれた場所がぐっと増えたと思います。
作業、ほんとにご苦労様です。
下山もルートを録りながら、時々止まって写真とメモを取りながら、
アケボノツツジとオオカメノキがそこかしこで饗宴しているものだから、
そのたびに足を止めて、写真を撮りたくなって(ヘタなのに)、
そっちで疲れてしまいました。(^_^;)
オオカメノキ
次回は完全オフの石鎚登山をば。。
しかも、もっと夜明け前に登ってみたいなー。
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